戦国自衛隊1549 OPERATION ROMEO(ジャンル:アクションRPG)

死んだはずの織田信長が未来の科学力を得て蘇った! 魔王・信長は恐ろしい兵器を使って、日本破滅を企てているのだ。さらにヒロインの京香ちゃんも連れ去られてしまった。君たちスペシャルチームはお姫様や若武者と協力しながら、天母城の天守閣を目指せ!

…って20年前のゲームみたいな紹介文でも問題ないような、いわゆる「魔王信長モノ」の変奏曲。
この手の映画におそらく誰もが期待するであろう、「最新装備の自衛隊VS戦国武将との大合戦」という血沸き肉踊る展開&映像を果敢にスルー。
 
代わりに提供されるのは、

  • ガキ(すばしっこくて隠密向き)との交流
  • おてんば姫(趣味は逆立ち)
  • 「ここはオレが守るから先に行け」とか叫ぶ人
  • 天井に押しつぶされそうになった主人公たちを支えて息絶える人

とか、いまどきベタなRPGでも避ける展開のオンパレード。

最後に戦国時代の人間が3人並んで遠くを眺め「これからの時代は…」とつぶやくシーンとか、これ一体いつの映画なんだと頭がクラクラ。
 
見ごたえのあるCGもあるにはあるのですが、扱いがRPGで頑張ってクリアしたご褒美に挿入されるムービーみたいでなんとも。
 
今年の福井晴敏映画祭、春の「ローレライ」はまだアニメ映画としては楽しめる範疇だっただけに、今度のゲーム風映画では味噌つけてしまったなあというのが個人的な印象。アニメとゲームにまみれて育った70年代クリエイターの限界というか呪縛を感じてしまいました(60年代だっけ?)。